覗き穴
今週のお題「怖い話」
自分ではよくわからないのですが、ちょっと霊感の強い友達から
「あなたは絶対に冷媒体質だ」
と断言されてから、怖がりになりました。
例えば、お墓参り。これは本物の霊能者から聞いた話ですが、一人でお墓参りに行くのは危険なのだそうです。
お墓には、さまよえる霊がたくさんいるから、一人で行くと救いを求めている霊がついてくる、と言うのです。
以来、お墓参りは午前中、又はお昼前後の明るい時間に数人で行くようになりました。
怖い話や体験はいろいろありますが、最近一番怖かった事をお話したいと思います。
あれは今年の2月。新型コロナウイルスの影響がそろそろ出始めていた頃の事です。
家はオートロックのマンションの中層階です。訪問者は1階の入口玄関で部屋番号を押すとインターホンに顔が映るので、確認してからドアを開けるのですが、その日は一階ではなく直接家の前のインターホンが鳴りました。
時間は夜の10時過ぎです。いくら何でも遅過ぎる時間に、ちょっとムッとしながらインターホンに出ると、女の人の声で、何やら早口で喋っていますが、聞き取れません。
「どちら様ですか?もう一度お名前をおっしゃっていただけますか?」
と聞き返しましたが返事はなく…。
そこにお風呂からあがったオットが出てきて「どうした?」と聞くので事情を話すと、「こんな夜遅くに非常識だろ!ほっとけ!」
本当に用があったらもう一度インターホンを鳴らすはずだと…。
5分経っても、10分経っても反応はありません。
15分位経過したところで、どうしても気になりオットに玄関の外を見てきてもらいました。ビビりのオットもドアを開ける勇気はなく、ドアの覗き穴から覗くと
「ギャー」と廊下を走ってきて「お、女の人が立ってる!」と言うのです。
後ろ姿で顔も年齢もわからないけど、髪の長い女の人が立っていたのだそうです。
私には覗き穴を見る勇気は到底なく、私達は一晩中恐怖に震えていました。
あれは一体何者だったのでしょう。
覗き穴から見た時に、むこうもこちらを覗いていたら…と思うと、怖くて怖くて、未だに覗き穴を見ることが出来ません。
<息子の見解>
後ろ姿の女の人は、たぶん日本語があまりわからない外人さんで、部屋を間違えてインターホンを押してしまった。どうやら間違えたことは理解出来たが、行先が分からないのでしばらく誰かにスマホで連絡を取っていた。のではないか、との事。